- ビジネス書を買ったけど最後まで読みきれない
- 読んだ内容を忘れてしまう
このように思ったことはありませんか?
書店で面白そうな本を見つけて買ってみたものの、中途半端に読んで内容が定着していない……なんて覚えが私にもあります。
買って数日読まなかったら、急激に読む気が失せるのはなんなんですかね(笑)
そこで今回は『知識を操る超読書術』という本を紹介していきます。
1日に10冊~20冊もの本を読んでいるメンタリストDaiGoさんが書かれた書籍です。
本から得た知識を仕事やプライベートに役立てることを目的とした読書術が語られています。
本を読む前の段階(準備編)と、本の読み方(実践編)に分けて紹介していきます。
【準備編】メンタルマップで興味を持続させる

ビジネス書を読む前に準備をする必要があります。
「とりあえず1ページ目から順番に読み始めるか~」というのはダメです。
最初から順番に読み始めてしまうと途中で興味がなくなってしまい、読みきれなかった本が高く積まれていくことになります。
いわゆる積読というやつです。
たとえ最後まで読み切れたとしても「なぜこの本を読み始めたのか」「この本から何を学べたか」という質問に答えられないかもしれません。
「この本からどんな知識が得られたの?」と質問された時に「う~ん……」となるようでは、書籍代と読書に使った時間がもったいない気がしますよね。
そこで本書では、読書前の準備としてメンタルマップの作成が紹介されています。
メンタルマップを作ることによって、本に対する興味を最後まで持続させることが出来ます。
メンタルマップとは3行のメモのことです。
次の3つの質問を自分に投げかけて、メモしておきましょう。
- なぜ、この本を読もうと思ったのか?
- この本から何を得たいのか?
- 読んだ後、どういう状態になりたいと願っているのか?
集中力が切れた時に、このメンタルマップを見返すことによって本への興味が復活します。
読書中にふと「あれ、なんでこの本読み始めたんだっけ?」ということが今まで多々あったんですけど、メンタルマップ見返すことで目的を見失わずに読み切ることができました。
私の場合はメモ用紙を使っています。
しおりとして挟んでおくことで、再び本を開いたときに読書の目的を思い出すことができるから便利です。
また、目次を見ながら3つの質問に答えてみるのもおすすめされています。
本書『知識を操る超読書術』の目次を例に考えてみましょう。
第1章 読書にまつわる3つのフェイク
非科学的な読書をぶった斬る―――24
フェイク1 「速読」の嘘―――26
フェイク2 「多読」の嘘―――48
フェイク3 「選書」の嘘―――58引用:知識を操る超読書術 p.16
この中で「速読」の嘘という見出しが気になりました。
「読書スピードが早ければ早いほど良いとは思わないけど、速読本などもかなり出回っているから手法として広まっているのでは?具体的にどういう部分が嘘なの?」と思ったからです。
この場合、次のようなメンタルマップが出来上がります。
- なぜ、この本を読もうと思ったのか?
……「速読」と「嘘」という言葉が気になった。 - この本から何を得たいのか?
……速読に対するDaiGoさんの意見。 - 読んだ後、どういう状態になりたいと願っているのか?
……これからの読書に活かす。
こんな感じです。
メンタルマップを作ることで読む目的と読む箇所が明確になります。
「気になったところだけ読めばいい」ということが一番の衝撃でした。
全部読む必要がない、興味のあるところだけ読めば良いということなら、読書のハードルがかなり下がりますよね。
【実践編】「予測よみ」+「要するに読み」で理解度アップ

ただ文字を目で追うだけで、内容をそのまま受け止め、ページをめくり、読み終える……。そんな受け身のままでは、内容の理解度は高まりません。好奇心や想像力、質問力を駆使して、自ら仕掛けていく姿勢が理解度を高める読み方となるのです。
引用:知識を操る超読書術 p.123
とりあえず文字を追っていくだけ、という本の読み方をしていませんか?
私はしてました(笑)
当然と言われれば当然かもしれませんが、読書後は内容を覚えていないことが多かったですね。
読みきった達成感はありましたけど……。
DaiGoさんは本の単なる読者にならないことが大切だといいます。
そのための自ら仕掛ける読書法がこの本では紹介されています。
読書法は5つ紹介されていますが、そのうちの予測読みと要するに読みについてこの記事では書いていきます。
まずは予測読みの手順について説明します。
- タイトル、著者のプロフィール、目次、帯のチェック
- 本の内容を予測し、箇条書きでまとめる
- 目次から自分の求めている内容を探す
- 予測と比較する
この4つです。
ちょっと面倒くさいかもしれませんが、予測読みすることで理解力が上がるだけでなく、読書のハードルが下がります。
このままでは分かりづらいので、樺沢紫苑さんの著書『インプット大全』を例に説明していきます。
まずは帯を見てみましょう。
「読書」「勉強」「記憶」「情報収集」についてびインプット方法が書かれているようですね。
樺沢紫苑さんは精神科医であり、脳科学に裏付けられた勉強法が学べそうです。
目的を「読書」に絞り、次のような箇条書きにまとめてみました。
- 読書ではインプットだけでなくアウトプットも大切
- 著者は『アウトプット大全』という本を書かれており、アウトプットの重要性は脳科学的にも認められている
- 本書には、脳科学に裏付けられた読書法が書かれているはず
- 読書に関して、アウトプットを前提としたインプット方法を学びたい
ある程度予測ができたので、目次を見ていきましょう。
CHAPTER2 科学的に記憶に残る本の読み方
READ01 本を読む
読書は学びの最初のステップ―――04402 月に3冊読む
「月10冊」より「月3冊+アウトプット」―――04603 深く読む
アウトプット前提で「深読」が加速―――04804 感想を前提に読む
「他人に説明できるレベル」で読む―――05005 本を選ぶ
「ホームラン本」に出会う確率を高める―――052引用:学び効率が最大化する インプット大全 P.9
CHAPTER2は「11 電子書籍を読む」まで続きますが、読むべきは読書でのアウトプットについて書かれた箇所です。
目次を見てみると「03 深く読む」と「04 感想を前提に読む」を読めば良いということがわかりますね。
実際に読んでみます。
……
……はい、読めました。
読めたので予測と比較してみましょう……という前に、ここで予測読み以外のもう一つの読書法である要するに読みを紹介します。
要するに読みは、読んだ内容を自分の言葉で思い切って要約してみるという読み方です。
要約する範囲は本一冊ではなく、章ごとでOKです。
「第3章は要するに……ということが書かれている」という感じになります。
自分の言葉で簡単に要約し、感想を付け加えるというのがポイントです。
インプット大全について、こんな風に要するに読みをしました。
読書で大切なのは「スピード」や「量」ではなく「深く読む(深読)」ということであり、その本について議論できるレベルじゃないと内容が定着できたとはいえない。
深読するためには、感想を書くことを前提として、注意のアンテナを立てながら読むことが大切だと書かれている。
予測→読書→感想で知識が定着できそう。
インプット大全は4ページしか読んでませんが、箇条書きで書かれた予測と比較してみると「アウトプットを前提としたインプット方法を学びたい」という目標が達成できたことがわかります。
学びたい内容によって読む箇所が変わるというのも予測読みの特徴です。
自己成長するためのインプット方法を学びたいならCHAPTER 4、情報収集するためのインプット方法を学びたいならCHAPTER 5という風になります。
DaiGoさんが一日で10冊以上の本を読むと聞いて最初はびっくりしましたが、読むべき箇所を絞ってしまえば不可能ではないのかなと思いました。
とはいっても、準備→インプット→アウトプットのサイクルを回す必要があるので、慣れるまでは大変かなと思います。
最初はハードルを下げて、一週間に一冊のペースから始めていきたいと思いました。
『知識を操る超読書術』まとめ
・読書前にメンタルマップを作ることで興味が持続する
・予測読み、要するに読みで理解度が上がる
・本の単なる読者にならないことが大切
読む目的を明確にするということがかなり重要だと思いました。
書店で本を手に取ったときは「このタイトル気になる!」とか「こんなことが学べそう!」という事を考えながら買ったはずなのに、日が経つにつれてどんどん本への興味がなくなっていくので、確かに目的を明確にすることが大事ですね。
これで積読ともおさらばできるか!?
乞うご期待ですね。
買った日のうちに本書で学んだ読書法を使って読み切ってしまえば、積読ともおさらばできると思いました。